【プレスリリース紹介】歯並びが悪いと、3分磨いても歯垢は落とし切れない?!

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透明に近いマウスピース装置(アライナー)による矯正歯科装置及びに口腔内スキャナーを提供するアライン・テクノロジー・ジャパン株式会社(東京都品川区、代表取締役:松本貴嗣)は、歯並びが良い人と悪い人の歯磨きの磨き残しに関する実験を実施しました。 歯並びの良い人と悪い人の60秒歯磨きをした後の磨き残しを口腔内スキャナーで比較したところ、歯並びの悪い人のほうが顕著に磨き残しがあることが浮き彫りになりました。また、きれいに磨けるまでの時間も比較しました。

歯並びの悪い人は歯が重なる部分を中心に磨き残しが目立つという結果に。
<実験1>60秒後の磨き残しを比較
実験対象:2名(歯並びの良いAさん、歯並びの悪いBさん)
実験方法:歯垢染色剤をつけて、60秒後に磨き残しを口腔内スキャナーで比較検証。

被験者には、前日の夜から歯を磨かない状態で歯垢染色剤を口に含んでもらいました。ブラッシング前の状態で、歯並びの悪いBさんのほうが、歯間や奥歯のくぼみを中心に歯垢が歯に残っているという結果が分かりました。また、歯並びの良いAさんの場合、汚れは歯全体に満遍なくついており、汚れのつき具合にはあまり差がな いことが分かります。歯並びが悪いBさんは、B-B1、B-B2の画像からも分かるように、歯の裏側は濃いピンク色をしています。歯を抜いたあとの大きな隙間の周辺や歯間、奥歯のくぼみの部分などを中心に汚れが多く確認できました。

<実験1>染色直後

歯並びの良いAさんは、A-A2の画像の上顎の歯の裏側に汚れが少し残っているものの、全体的にはピンクの色づきが落ちて白くなっていることが分かります。歯並びが良いと、60秒間のブラッシングでも全体的に汚れが落とせていることが確認できました。それに対し、歯並びの悪いBさんは、表面的にはきれいに磨けていたように思えましたが、B-A2の画像を見ると上顎の裏側にかなりの磨き残しが確認できました。口を閉じた際に歯が重なる部分の磨き残しが目につきます。

<実験1>60秒後
<実験1>60秒後
口腔内スキャナーとは
口腔内を3Dカメラで撮影するだけで歯型を採ることができるのが、口腔内スキャナーです。デジタル技術の活用により、より迅速で正確に歯の状態を把握することが可能になりました。
取り込んだ3D画像はすぐに確認でき、現在の歯と矯正治療後のイメージ画像を視覚化できることが大きな利点。口腔内スキャナーを駆使することで治療時間の短縮、精度の向上が見込めるだけでなく、患者様が自身の歯並びの特徴について歯科医師と一緒に確認することも可能です。
歯並びの良い人よりも悪い人のほうがきれいに磨けるまでの時間が長い。
<実験2>きれいに磨けるまでの時間を比較
実験対象:2名(歯並びの良いCさん、歯並びの悪いDさん)
実験方法:染色剤をつけて、30秒毎に口腔内をチェック。きれいに磨けるまでの時間を比較。

磨き始めてから30秒後、歯並びの良いCさんは歯と歯の間のくぼみや隙間にまだ汚れが残っているものの表面はすでにきれいに磨けている状態に。それに対し、歯並びの悪いDさんは歯並びが凸凹しているので内側に凹んでいる歯の表面や歯と歯の間、歯列が重なっている箇所にはまだ色残りがあります。60秒後、Cさんは全体的にきれいになり、隙間の汚れも取れてきているにも関わらず、Dさんは、犬歯(八重歯)の後ろ側や、犬歯と接触しているところが凹んでおり、歯ブラシが飛び越えてしまうため、汚れが顕著に残っています。全体的にきれいになるまで、歯並びの良いCさんは120秒かかりました。歯並びの悪いDさんは、180秒かかっても歯列が重なっている箇所を最後まできれいに落とし切ることができず、約1分(60秒)の差が生まれました。

<実験2>きれいに磨けるまでの時間を比較

歯磨き時間の差をお金に換算すると…
「実験2」では、歯並びの良い人と悪い人とでは、歯がすべてきれいになるまでの歯磨き時間の差は「1分」でした。歯磨き時間の差をお金に換算すると、以下のように試算できます。

1回の差が1分で1日2回のブラッシングを1年続けると…
1分×2回×365日÷60分=12時間
仮に、時給1,000円で換算すると年間にして12,000円の損失
30年で考えると36万円分のロスが生じる計算に…

また、ブラッシングが適切に行えていないことによって虫歯や歯周病リスクが高まり、実際に罹患した場合は、治療費でより多くのお金がかかります。矯正治療によって歯並びを整えることで日々のケアの精度が高まれば、虫歯や歯周病などのトラブル発生のリスクも軽減できます。口腔内の健康を維持するだけでなく、長い目で見て家計を考えるうえでも歯並びが良い方が“おトク”であると言えるでしょう。

実験を監修いただいた歯科医師の先生
口腔内スキャナーで撮影した2人を比較すると、歯並びがきれいな方は比較的すぐにきれいに磨け、歯並びが悪い方は最後まで磨き残しがありましたね。その差は思った以上に顕著でした。歯並びが悪い方の歯並びをきれいに整えた場合のシミュレーションをしてみると、やはり凸凹がなくなることで磨くのも楽になると考えられます。結果的に磨き残しも少なくなるのではないでしょうか。今回の実験からも磨き残しが出やすいのは特異的な箇所にでる傾向にあります。歯の表面は磨けていても、歯の境目や歯と歯の間には残ってしまいがちです。すると虫歯のリスクが高まります。歯は噛み合せることで車のサスペンションのように動いています。そのため歯の間の汚れは擦り取られています。しかし、歯並びが悪いところでは噛みあわせに参加できないため動くことができません。そのため、歯間に汚れは残ってしまいデンタルフロスの使用が必要となります。また、汚れの残る歯間の歯ぐきは歯肉炎が発症していることが多く、歯周病へと悪化すると本来の姿に戻すことはとても困難となってしまいます。そのためにも歯並びをしっかりと整えて隅々まで歯磨きをしっかりすることが、シンプルですが重要になります。

土岐 泰弘先生(とき矯正歯科)

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