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記事

2019/02/12

ハンドピースの滅菌を効率良く行う

ハンドピースのメインテナンスの難しさ
歯科外来診療環境体制加算という項目に付随して、ハンドピースの滅菌が必須となりました。日常の診療で、エアータービン、コントラアングルのハンドピースを使用しない診療項目はないと断言できるほど欠かせないものです。この複雑な、ギアやカートリッジの滅菌、消毒業務とメインテナンスの難しさは、皆さんも良くご存知のことと思います。
当院でも、300本程度のハンドピース(うち40本のエアータービン)を保有しておりますが、日常診療の合間に、この本数の維持管理をする大変さは容易に想像できることと思います。
時間の合間を利用する
印象採得後に真空練和器を用いて石膏を練和している時間に皆さんは何をされているでしょうか?練和時間の数十秒を『じーっ』と器械の前でお待ちではないでしょうか。
当院では、この真空練和器を用いた練和中の待機時間にハンドピースの滅菌を行っております。ハンドピースの滅菌には『DACユニバーサル』(デンツプライシロナ(株))を使用することにより、洗浄、注油、滅菌を一つの器械で行うことができます。私の知っている限り、DACユバーサル以外に洗浄、注油、滅菌の一連の工程をできるコンビネーションオートクレーブはないのではないかと思います。
日常の石膏練和の時間、印象の時間、予診のちょっとした時間を利用して、ハンドピースをリッドに装着していきます。リッドには、一度に6本までハンドピースの滅菌を行うことができるので、大変効率的に洗浄、注油、滅菌を行うことができます。当院では、滅菌後に冷却する時間を勘案し、リッドを2台用意することにより、連続運転できるようにしています。リッドにハンドピースを装着し、ボタンを一つ押すだけで滅菌まで行えますので、業務の効率化を図ることができます。
滅菌に対する採算について考える
保険診療では、歯科外来診療環境体制加算という項目で、滅菌コストを吸収することができます。DACユニバーサル2の購入に対する減価償却を考えると、この歯科外来診療環境体制加算の項目のみで器材の償却は困難だと考えられます。しかし、歯科医師、歯科衛生士の業務の合間の時間を考えて、DACユニバーサル2を用いて滅菌を行うと、意外と簡単に償却することができます。
なぜならば、歯科医師の時給は、2,920円(平成27年度厚生労働省 賃金構造基本統計調査より)ですので、1分間の時給に換算すると約49円になります。この時間は積算すると大変な金額になります。当院の歯科衛生士の平均時給が1,600円ですので、1分間の分給に換算すると約27円となります。業務間の時間の効率的な人員配置は、歯科医院の経営を左右するといっても過言ではありません。
正しいメインテナンスは器具の寿命を延ばす
DACユニバーサル2を導入するまでは、ハンドピース類の滅菌は、注油を行う器材とハンドピースを滅菌するオートクレーブという二段構えの滅菌工程が必要で大変複雑でした。
しかし、『DACユニバーサル2』を導入することにより、一度に6本の洗浄、注油、滅菌を行うことができることになったため、ハンドピース類の滅菌業務が効率化されました。また、正しい注油時間と空ぶかしを行い、バックフラッシュによる飽和蒸気をハンドピース内部に強制通気することにより、内部も滅菌され、内部回路も清潔になりますので、確実にハンドピース類の寿命を延ばすことができます。厳密には、クラスBタイプの滅菌器を使用するべきですが、日本国内に洗浄、注油、滅菌のできるコンビネーションタイプのオートクレーブは発売されていませんので、DACユニバーサル2がベストな選択と考えます。
当院では、年間延べ45,000本以上のハンドピースの滅菌を行っていますが、徹底的な洗浄により水詰まりや回転不良もなくハンドピースの修理回数を激減させることができました。このハンドピースの修理コストも歯科医院の経営に勘案しなくてはなりません。
利点
・メインテナンス時間とコストを低減
・使いやすく20分という短い時間で滅菌を完了
・滅菌プログラムの実施結果をレポート


欠点
・導入に対して費用が高額である
・メインテナンス費用がかかる
・通常のオートクレーブの他に設置場所を必要とする

ハンドピースの滅菌は歯科医院経営の要
昨今のマスコミの報道により、患者さんの視線も大変厳しいものになっております。ハンドピースの滅菌は、洗浄、注油、滅菌と煩雑な工程を経るため、時間と歯科衛生士の人件費を浪費する可能性があります。
しかし、DACユニバーサル2を導入することにより、この複雑な工程をリッドにハンドピースをさして、スタートボタンを押すだけで滅菌できるようになります。また、ベテランの歯科衛生士と新人の歯科衛生士で滅菌作業の差がでることがないので、滅菌の質を確保することができます。DACユニバーサル2で滅菌をしている間に歯科衛生士は、患者さんの治療やコミュニケーションを図る時間をとることができ、歯科医院の経営にも貢献します。
安全性
DACユニバーサル2は、イギリスをはじめとする、その他の国々のために制定された Health Technical Memorandum 01-05に準拠していると認定されている。
安全のスタンダード
小型高圧蒸気滅菌器のヨーロッパ基準EN13060のクラスSに準拠、またISO15883:5 Annex Jにも適応している。

▼洗浄・注油・滅菌の全行程が、わずか約20分で完了

DACユニバーサル
▲冷水により注水回路を洗浄
1.漏出テスト
2.内部洗浄:注水回路を冷水洗浄
DACユニバーサル
▲自動注油
3.注油:駆動回路を注油(次回の治療1回分)
注意)ハンドピースのチャック部は各メーカーの支持に従ったスプレー注油が必要です。

DACユニバーサル
▲冷水と温水による外部洗浄
4.パルス洗浄(複数サイクルによる繰り返し洗浄)でインスツルメント外部を洗浄
5.冷水~温水による外部洗浄
6.134℃まで加熱
DACユニバーサル
▲減菌
7.バックフラッシュ:インスツルメント内に飽和蒸気を通し減菌
8.外部減菌:134℃で3分間
9.リッドが途中まで上昇
10.ダウンキーを押し、リッドを完全に上昇

▼大型ディスプレイで操作も分かりやすい。

DACユニバーサル
DACユニバーサル

▼脱塩水自動供給装置 ニトラデム・ダイレクトコネクト

DACユニバーサル
ニトラデム・ダイレクトコネクトは、素早く、簡易にそして継続的にDACユニバーサル2(GUI)とDACプロフェショナルへ脱塩素水を供給する。直結方式なので、手作業による給水の手間がなくなる。
 ニトラデム・ダイレクトコネクトは5~8バールの圧力で脱塩水を3方向の取り口へ供給する。2つのDAC製品に加え、ウォーターピストルへも供給する。

プロフィール

内田 昌德(うちだ よしのり) 医療法人鶴翔会 内田歯科医院 長崎大学大学院歯学研究科(口腔生理学専攻)卒業

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