第一回「日本歯科衛生士会の会長は金澤会長から武井会長へ」

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この度初めてDentwaveコラムにて執筆させていただきます、武井典子と申します。この度、金澤前会長より引き継ぎ、日本歯科衛生士会会長に就任いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。 前会長は、日本歯科衛生学会や認定研修制度を立ち上げ、さらには当会の公益社団法人化や歯科衛生士法の一部改正など大変多くの業績を残してくださいました。私は今後もこれまでの事業を継承し、さらに発展させていく所存です。 さて、現在私が最も注力している事業は、「生涯研修制度の充実」です。2008年に「生活習慣病予防」「在宅療養指導」「摂食嚥下リハビリテーション」の三つの認定歯科衛生士制度がスタートしましたが、近年の急速な高齢化を背景に、これまで以上に保健、医療、介護などと連携した業務推進を求められており、特に地域包括ケアシステムの中における、高齢者の口腔機能管理をベースとした訪問口腔ケアなどの役割が期待されています。 こうした期待に応えるためにも、認定制度を含めた生涯研修制度のさらなる充実を図り、都道府県歯科衛生士会や教育養成機関と連携し、チーム医療の一員として歯科専門職の実力向上につなげてまいりたいと存じます。さらに、歯科衛生士がより広く国民一般から信頼される存在として活躍するためには、最新の歯科医療情報や技術・技能は言うに及ばず、急速に変化する社会ニーズに柔軟に対応できる能力や広範な知識の獲得も必要で、そのためにも継続的な生涯研修制度の充実は不可欠です。このような取り組みについては、歯科衛生士という職種のPRのためにも、広く社会にアピールしていきたいと考えます。 また、日本歯科衛生士会が取り組まなければならない大きな課題のひとつとして、歯科衛生士の人材確保があります。就業者数は116,299名(平成26年12月末現在)ですが、有資格者数は243,377名(平成25年3月末現在)と、約半数が未就業の状況です。出産、子育て、介護などで臨床現場から一定期間離れていた歯科衛生士が再び現場に復帰して活躍できるよう、新たな研修の場の提供や再就職支援など、歯科衛生士の就業環境、復職支援環境を整えていきたいと考えております。 超高齢社会において、人生の最期まで“食べる”“話す”などの生活機能やQOLを支えるために、生活者に寄り添った歯科医療に貢献できますことを願っております。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
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