第4回 ラジカルクラブ「夏の思い出(前編)」

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歯科技工士コラム 第4回 ラジカルクラブ「夏の思い出(前編)」 川端 利明 歯科技工士

 以前、第2回のコラムで紹介しました、ラジカルクラブのメンバーの夏の旅行について書いてみたいと思います。

 さる7月15日の日曜日。そう、台風4号が九州・四国を直撃した翌日(東京在住のわれわれにとっては台風当日というところですが)、ラジカルクラブの東西合流温泉旅行を決行し、楽しいひと時を過ごしてきました!

 以前より、東京、大阪それぞれのメンバーから、「一度みんなで集まりたいね」と強いご要望がありまして、いろいろと画策していましたが、夏休み直前の連休である7月15日、16日、ここを逃がしたら後がないだろうと思い、日程を決めたのが6月の末だったと思います。

 私自身もそうですが、いかんせん歯科技工士という職業は、先の予定を立てるのが苦手で、直前にならなければ休めるかどうかわからないという不安をもちやすく、そんな仲間が十数名集まるのですから(笑)なるべく多くのメンバーが参加できるよう、ぎりぎりのところで日程を決定した次第であります(もっと、計画性をもった仕事をしなきゃいけないんですけどね!)。

 第1回目の旅行である今回は、「東京と大阪の中間点あたりがいいのでは?」ということで、場所は愛知県蒲郡の西浦温泉に決定したのが2週間前!それからインターネットでホテルを決めて、参加者を募り、最終的にやむをえない事情でドタキャンせざるをえなかった数名のメンバーを除いて、東京、大阪合わせて総勢10名の参加となりました。

 残念ながら急遽、仕事が大変で参加を断念せざる終えなかった“鴨川のI藤さん”、次回はぜひ、一緒に行きましょうね!

 まったく予期してなかったことですが、あろうことか旅行の前日は九州地方で大きな被害をもたらした大型の台風4号が猛威を振るって、日本列島を太平洋側に沿って、東北方向に向かっているではありませんか! その進路と速度から推測すると、15日の正午頃、目的地の西浦温泉付近を通過することになりそうです。「まっ、まずい! 何もこんな日に…」、「でも、明日行かなかったら、次はないな〜」、「でも、もし何かあって台風情報の“台風4号による被害者”に名前を連ねるようなことになってしまったら」、「台風の日に、濁流の中洲にキャンプを張って取り残されている家族のように、救助隊のお世話になってしまうようなことになってしまっては…」。いろいろな思いが駆け巡り、ほんの少し迷いはしたものの、「ま〜、何とか行けるでしょう〜」。一人、勝手にそう決めて旅行当日を迎えることになりました(後でメンバーの人たちから、「中止の電話がいつ来るかと思ってましたよ!」って言われてしまいました)。

 そうは決めたものの、台風の進行方向と速度から現地にたどり着けるものなのかどうかも危うい状況で、少し心配で“ドキドキ”。でも台風の日に旅行なんてなかなか経験できないことなので“ワクワク”した微妙な気分(子供の頃に感じたような)で、テレビの台風情報と真剣に向かい合っていました。

 私自身が台風情報から推測するところ、大阪のメンバーであるN村とU田氏は、名神高速を台風を追いかける形で車を走らせ、目的地である蒲郡までは約250km! 東京から向かうわれわれは、沼津あたりで台風とすれ違う形で東名高速を300km。現地に着く頃には、台風一過の青空を見渡せる予定です。でも、「台風で高速道路の閉鎖は大丈夫なのだろうか?」。何だか、妙に“ワクワク!”。何たって、Y島氏の運転する“エルグランド”で走るんだから何とでもなりそうな、根拠のない自信ってやつが私の気持ちを高揚させて、ベッドに入ってもなかなか寝付かれず、幼い頃、台風が来ると父親が家中の窓を、木材で補強し(当時、実家の窓は風でガタガタと音を立てて揺れるようなぼろい木の枠のものでした)。ろうそくと少しばかりのお菓子を買い込んで、家族が寄り添って無事台風が通り過ぎるのを、祈るように待っていたことなんかを思い出していました。

 当日の朝、ベッドで目覚めた私は耳を澄まして外の気配をうかがってみると、静かな感じがして「いける!」。すぐさまベッドから起き上がり、テレビのニュースをつけてみました。

 東海道新幹線はどうやら、運休しているようですが高速道路は使えそうな様子です。「良かった、行ける!」私は旅の準備を始めました。

 その間に雨脚は強く、風も台風を感じさせる強いものが時折、窓を揺らす物々しいものとなってきました。「まあ〜。何とかなるだろう〜!」。雨の中、待ち合わせ場所の池袋まで東武東上線で向かうことにしました。台風のせいで、心なしか電車も空いているような感じがしました。

 Y島氏の運転するエルグランドに、私とK下氏、計3名が乗り込んで、集合場所の池袋を出発したのが朝の九時ちょうど! 台風のおかげで、首都高も東名もすごく空いていたので、途中で合流するK御門さん家のある厚木までは30分足らずで着くことができました。

 二日酔いで不機嫌なK御門さんを乗せて、厚木のインターで再び東名に入る頃には雨が結構激しくなってきていました。

画像クリックで拡大表示 台風一過の晴天をホテルの部屋から見たところ

  さて、無謀にも台風4号に立ち向かうことになってしまったわれわれ4人の歯科技工士に待っていた運命とは?次回をお楽しみに!

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