第2回 賢明なる投資家になるために vol.2

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資産運用 簡単3か条

損をしない、資産運用の方法は簡単なことなのです。 (1)世界株式を含む資産配分(アセット・アロケーション )をして、投資信託を購入 (2)最低5年以上の投資 (3)日本及び世界の株式市場の上げ下げに一喜一憂せず、黙って待つ たったこれだけです。

多すぎる情報に惑わされない

団塊の世代のリタイアが近づくにつれ、この世代をターゲットにした商品がたくさん出てきています。「資産運用」に関してもその例に漏れていないようです。 本屋に行くと、「投資信託にだまされるな」や「私も株で億万長者」などセンセーショナルなタイトルを付けた本が並んでいます。私も手に取ってみて、一読してみるのですが、あまり参考にはならないですね。もちろん、割安株を買えれば、誰でも、億万長者になれる訳ですから、嘘が書いてあるわけではないし、事実、著者はリッチだと思います。投資信託に関しても、一部の証券会社が回転売買 をしていることも事実ですし、粗悪な商品があるのも事実です。そして、眺めていると、これだけ本が出ていても、分かりやすく親切な「資産運用」の本が、非常に少ないことに気が付きます。その意味では、知り合いの上地明徳氏の書いた、「ダマされたくない人の資産運用術」は、すごく真面目に、そして簡単に書かれた、資産運用のイロハです。興味のある方は読んでみてください。 過去から学ぶ長期投資の良さ (1)日経平均より 下図は、日経平均株価(毎月末)の1950年初から、2006年末のデータを基に作成したもので、1年、5年10年、15年、20年と期間を変えて表示しています。リターンの数字は、日経平均株価の指数を購入し、各年数の間、指数を保有したと仮定、そのときの最高のリターンと最低のリターンを表しています。 ここで学んで欲しいのは、長期になればなるほど、マイナスのリターンが少なくなることです。これが、長期保有の利点です。 どうですか。日本はいわゆるバブル崩壊に見舞われ、株価は1989年末をピークに下がり、やっと少し戻ったところです。こんな株価でも、20年間保有していれば、マイナスになることは無いのです。 ※日経平均株価(日本経済新聞社より) 10年間:56年間のどの10年間の投資でも、年平均リターンは+121.4%/年から-6.2%/年の間にあったことになります。100%/年を超えるということは、10年で、10倍を超える資産運用になります

(2)世界株式への投資

下図は、日本を除いた世界株式指数(Index)に投資した期間毎の収益の推移です。世界に目を転じれば、その効果はもっと明らかです。 海外の指数に10年間、投資したと仮定すると、もうマイナスはありません。年平均44.4%から、3.7%の中に収益は収斂します。この図からも分かるように、投資期間が長ければ、長いほど、年平均リターンの最低値が上がり、プラスに転じます。20年間の投資であれば、17.1%から45.8%/年の間になりますから、投資額は20年で、最低でも9倍になっている計算になります。

リスクの捉え方

それでも、「元本を割る可能性があるじゃない」という方もいます。世界の流れ、経済を勉強せずにリスクだけ言われてもと思いますが、円、ドル、ユーロの3通貨で資産を見ると面白いことが分かります。この7年間で、既に、円の資産というだけで、元本割れしているからです。 円から見ると、ドルはこの7年間であまり変化はありませんが、ユーロに対しては、3割以上目減り。同様に、ドルから見たときに、円は変化ありませんが、ユーロは3割も上がっています。 簡単に言えば、円、ドル、ユーロ均等に100万円を預けていたとすれば、合計で、330万円になっているということです(預金金利は考えない)。一方ドル預金のみでは、増えなかった訳ですね。これが、通貨分散の重要性です。 どうですか。アセット・アロケーションまで話し出すと、長くなるので今回はここで止めておきますが、少額からの運用でOK。とにかく私を信じて始めてみませんか。
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