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記事

2013/10/24

食育からおやつを考える・砂糖の功罪

あるアンケートの意外な結果

先日、愛知県の某保健所から講演の依頼があった。講演の対象はその地区の保育園・幼稚園の園長はじめスタッフの方々である。「おやつ」についての話しをして欲しいという。事の経緯を聞いてみた。実は、保健所が所轄する園におやつに関するアンケート調査をしたところ意外な結果がでたらしい。毎日のおやつメニュー欄に、お菓子メーカーの商品名(「森○のチョコボール」「グ○コのキャンデー」など)が並ぶ回答が多かったという。アンケート担当者もこの結果には唖然。子どもにとっておやつとは「第4の食事」である。身体が大人の半分以下にもかかわらず成長に必要な栄養所要量は大人並みである。(表参照)

『ベターホームの食品成分表』より

 3度の食事で不足する分をおやつで補うのであるから食事感覚のものが望ましい。保健所担当者も当初、麺類・パン・果物など予想していたのだが、実際ふたを開けてみるとお菓子の商品名が羅列する結果。そこで当方に依頼がきたのである。

甘さをかくすワナ

 脳の栄養源はブドウ糖である。脳は眠ってる間も働いているからブドウ糖の供給は必須である。もちろん体のエネルギー源としても重要である。ブドウ糖は砂糖をはじめとするいろいろな糖類から得られる。しかし過剰な砂糖(お菓子)の摂取は虫歯だけでなく肥満、生活習慣病の原因あるいは悪化要因となる。

私たちは知らず知らずのうちに過剰な砂糖を摂取している。
缶コーヒーやスポーツ飲料に含まれる砂糖は15g〜24g。コーラにいたっては35.5gである。コーヒー・紅茶に入れるスティックシュガーが3gであるから、清涼飲料水はスティックシュガー5本から10本程度入っていることになる。普通なら甘すぎて飲めないところを冷やしたり炭酸を加えることで甘さを感じなくさせている。

お菓子は子どものエサ!?

 野生のサルは虫歯がないのに、動物園のサルは虫歯になる。 行楽客がお菓子をエサに与えた結果である。 人間もお菓子で子どもを手なづけようとする。 言うことをきかせたり、おとなしくさせるのにお菓子を利用する。

おじいちゃん、おばあちゃんの最終兵器お菓子はペロペロキャンディであるとか。一番長持ちするのがその理由らしい。(写真はサルの虫歯)

「キレル」子どもたち

 数年前より最近の子どもの特徴として、無気力、無関心、そして突然「キレル」と言われている。「ゲーム脳」によって脳の抑制力・判断力が失われてきたという説もあるし、一方では子どもの「低血糖症」が増えていると聞く。お菓子、ジュースなど砂糖は単体栄養素であり吸収が早く急激に血糖値が上昇する。すると反応性に膵臓からインシュリンが分泌され急激に血糖値が下降する。

この血糖値の急激な変動が脳に影響を及ぼし、無気力、無関心、キレやすい原因になるという。本来食べ物は複合栄養素であり、徐々に体に吸収され血糖値も緩やかに変動するものである。そのことにより身体だけでなく心の健康も保たれるのである。砂糖やサプリメントなどの単体栄養素を摂取するというのは身体にとっていかがなものであろうか。

世は「食育」ブーム。食べるということを身体、精神の両面から見直したいものである。食べることは他の生物の「いのち」をいただくこと。そこには食べ物に対する感謝と謙虚さが存在する。豊かな食事こそが豊かな子どもを育ててくれると信ずるものである。

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